遂にGoogleがブロックチェーン領域に本格参入

Googleが展開する分析ツール「BigQuery」がEthereum対応するそうです（Bitcoinは既に対応済み）。

BitcoinだけでなくEthereumもサポートすることで、Googleはブロックチェーンの領域に本格参入するのだろう、というニュースです。

遂にGoogleがブロックチェーン領域に本格参入

様々な業界を揺るがし続けてきた「Big G」がブロックチェーンに本格参入する。

既に参入を表明しているIBMやAmazon、Microsoftとの衝突は避けられそうにないだろう。

信頼できないシステムに興味を示す人々

上述した各ベンダのブロックチェーンテクノロジーに対しての見解は「信頼するが、検証はする」だが、ウォール街や金融システムの崩壊を見てきた昨今の仮想通貨ホルダーはむしろ信頼そのものを不要とする仕組みを望んでいる。

Googleは2000年代において最も破壊的に成長した企業である一方、ブロックチェーンや仮想通過、DLT（distributed ledger technology）もまたここ数十年で最もエキサイティングなイノベーションである。

今後5年でGoogleがブロックチェーンサービスを拡大するには、いくつか条件があるだろう。

１．ルールを明確にするための枠組み
２．市場が拡大していくように上記技術を広く採用すること
３．活用事例
４．ウォールストリートやそれ以外の市場からの資本注入

Ethereum分析ツール「BigQuery」の展開

Googleが最近公開したEthereum分析ツール「BigQuery」は、アルファベットの子会社がブロックチェーン技術に真剣に取り組んでいることを示している。

現時点、BigQueryは無料のツールだが、近い将来Googleはいつでも簡単に課金をすることができるようになるだろう。

Googleのマイニングサービスを活用したり、BitcoinやEthereumを利用してGoogle Warret越しに支払いをすることは想像に難くない。

BigQueryを利用すると、Ethereumブロックチェーン上の膨大なデータセット（数十億行まで）を分析することができる。かつ、Googleの大規模なインフラを活用するため非常に高速。ユーザはトランザクションコストや時間、ネットワーク使用率、契約の分析など、Ethereumネットワークに関する貴重な情報を得ることができる。

ユースケース（活用事例）

一例として、最も人気のある10契約をトランザクション数で表したクエリはこちら。

またこのようにグラフィカルな視覚化も可能。

より良い意思決定に向けて

Googleの開発チームは、2018/08/29のブログで、

「BigQueryは、Ethereumアーキテクチャ自体の改善の際に改善ポイントの優先順位を付けるなど、ビジネス上の意思決定に役立ちます。」

と言っている。

また同じブログで、開発チームはGoogle Cloud上にシステムを構築し、EthereumチェーンをGoogle Cloudのシステムに毎日同期させ、簡単に検索可能にすると言っている。

Bitcoin on BigQuery

今年の初め、GoogleはBitcoinデータセットをBigQuery上で利用できるようにした。また7月にはDLTプロバイダであるDigital Assetと提携し、同プラットフォームをGoogle Cloud上で利用できるようにした。

Digital AssetのCEO、Blythe Masters氏は、7/23のプレスリリースで

「Google Cloudと提携し、開発者に向けたソリューションを提供することで、ブロックチェーンの革新の可能性を広げることができる。プラットフォームをGoogle Cloudに提供することにより、DLTアプリケーション開発の技術障壁が軽減される。」

と述べている。

出典：Google Enters Blockchain: Does It Threaten Amazon, IBM, Microsoft?
https://cryptodaily.co.uk/2018/09/google-blockchain-threaten-amazon-ibm/